今回はiLLUSTRATiON BOOKPRO 01の表紙を飾ったかくたりかこさんにインタビュー!
イラストレーターとして常に進化し続けるかくたりかこさん。今回インタビューさせていただき改めてイラストに対するこだわりやプロ意識を感じさせれられました。
interview :小島明紀(asterisk) text :加藤愛里(asterisk)
今回のインタビューはかくたさんの仕事場で行いました。白い壁に白のインテリアで統一されたスタイリッシュなお部屋でかくたさんの愛猫、ビビとグリグリもインタビューに参加(?)してくれました。
小島:iLLUSTRATiON BOOKPRO 01をご覧になった感想をお聞かせ下さい。
かくた:最初見たときはびっくりしました。こんなに厚くてボリュームのあるものだとは思っていなかったので・・・内容も様々で、イラストレーターひとりひとりの意気込みを感じました。
小島:ご自身のイラストが表紙になってどう思われますか?
かくた:何だか自分のイラストじゃないみないな感覚ですね。
すごくうれしいですけど全然実感が湧かなくて、他人ごとみたいです(笑)
文字が入ってデザインされるとまた違ったものに見えますよね。デザイナーさんもすばらしいですし、自分のイラストなんですけどかっこいいな〜って思います。
小島:表紙のイラストは何かイメージがあったのですか?
かくた:バックを持って街を歩いている女の子というのは何となくイメージしていました。
最初は顔も描き込んで細かい背景も入れていたんですけど何か普通すぎるなぁ・・・と思い描いていくうちにどんどん変わっていって始めに描いたものとはだいぶ違うものになってしまいました。
なかなか自分の納得いくものができず煮詰ってくると、どこかで突然ふっきれる時があって描いていたもの全部壊してまた一から描く事は結構ありますね。
小島:かくたさんのイラストはファッション性が強いですがご自身でファッションイラストレータだという意識はありますか?
かくた:そうですね。ファッションは好きなので
ファッションの中でもモード的な事をやっていきたいです。
小島:ではファッションイラストを描くうえでイメージの素となる物はありますか?
かくた:ごく一部の物から広がっていくことが多いです。例えば、服のある一部分の模様がすごく気になったりすると、そこの部分を引き延ばしていって描いたりします。あとテキスタイルの手触りや質感が好きなので、そのさわり心地や質感をイラストに表現したいなと思います。なので街へ出かけて良い物を見たりさわったり、試着したりして「この触り心地が描きたい」とか「この質感が描きたい」というの見つけます。
本や写真だけ見るより実際に本物に触れることによって身になりますし、身になった事がイラストにも反映されてくると思います。
小島:すごく細かい所に視点を置いてスタートするわけですね
かくた:始めは、ここの一部分が表現したい!とすごくこだわりを持って作業を進めるんですけど、試行錯誤しているうちに別のカッコよさが見えてきて、どこかの瞬間に最初のこだわりをパッと手放してあげるんです。一部分が広がって全体像が見えてくると不思議とそこへのこだわりがなくなるんです。そうしたほうが返って良いものが出来たりします。
小島:制作過程について教えていただけますか?
K:表現したいものが決まったら、ラフも描かずにダイレクトに描くんですよ。小さめの画面にざっと描いたらそれをもとに広げていって、それから顔や服の模様や背景など細かい所を描き込んでからその細かい所を潰していくんです。
小島:描き込んだものを潰してしまうんですか・・・?
かくた:全部残してしまうとそこにある物をただ描いただけ、というつまらないものになってしまったり、絵が散漫になってしまう気がするので、引き立たせたい、と思う部分を残していきます。
細かい所まで描いて最終的に塗り潰してしまう、というのはすごく無駄な作業をしているんじゃないかと思われるかもしれないですけど、そうしないと自分の中で完結しないんです。それに表面で見えている物だけを描くだけじゃ自分のイラストの本質的なものが出てこないと思っています。
表紙のイラストも黒く塗り潰されていますがこの奥にはちゃんと顔も髪の毛も描かれているんですよ。
小島:確かに今回のBOOK PROの作品は隠されている部分が多く一見シンプルにしているのかな?と思うのですが何か引き込まれる感じがしました。それは、実は見えない部分まで描き込まれていて、それが見えないながらも作品から感じ取れるのかもしれません。
小島:それでは最後に、かくたさんのイラストスタイルとは?
かくた:一つのタッチを確立してそれの摸倣になるのではなく、枠にとらわれず常に進化していきたいと考えています。