田中さんの描くキュートでキャッチーなキャラクターが紙の中で跳んだりはねたり走ったり・・・
でもカワイイだけじゃない、ちょっぴり外したテイストが彼女のイラストを引き立てるスパイスになっているのかもしれません。
interview & text 加藤愛里(asterisk)※左写真 青林工藝舎『アックス』53号 DHC会報誌『みんな、げんき?』12月号
加藤:イラストレーターとして様々な雑誌や書籍でご活躍されている田中さんですが、どこかで絵を学ばれていたのですか?
田中:いいえ。特別学校や教室に通ったり絵を学んだ事はありません。でも絵はずっと好きでした。
高校で進路を決める時、行ってみたいな、という気持ちはあったのですが当時は鹿児島の田舎にいたので、そういった情報が分からなくて・・・それに、もっと上手な人が行くんだろうな〜と思って、その時はあきらめて高校卒業後は4年制大学の教育学科に進学しました。
加藤:ではそんな、田中さんがイラストレーターになったきっかけは何ですか?
田中:大学在学中もイラストや漫画を描いていていつか仕事にしたいな〜と思っていました。大学卒業後は2年間デザインの会社に勤め、その間にもイラストを描き続けていて会社の人たちも私がイラストをやりたい事を知っていたのでそのことをすごく尊重してくれて、仕事の空き時間を使って売り込みに行ったりしていました。
初めていただいた仕事は、とある小冊子の健康に関するコラムの挿絵を描かせていただきました。刷り上がった本を見たときはイラストが載ってうれしいという気持ちより「何てヘタなんだ!」と思う気持ちの方が大きくて直視できませんでした(笑)
それから少しずつお仕事をいただくようになりました。
加藤:最近では漫画家としても活動されているとお聞きしましたが。
田中:いやいや、とんでもないです。全然漫画家とは言えませんが、青林工藝舎から発売している『アックス』という漫画雑誌に漫画を掲載させていただきました。
知り合いにイラストと、漫画、両方描かれている方がいて、その方に編集者さんをご紹介していただき、作品を見ていただいたのがきっかけです。
大学の頃から漫画を描いていて、当時は少女漫画を描いていました。
加藤:少女漫画といったら目がキラキラの?
田中:そうです(笑)恋愛漫画とか描いていて、マーガレットやクッキーなどに投稿してました。でも何の賞をもらえず毎回ABC判定のBで、良くも悪くも・・・というかんじでした。
まさか今になって自分の描いた漫画が載るとは思っていませんでした。
加藤:漫画が掲載されて何か反響はありましたか?
田中:漫画の掲載がきっかけでいただいた仕事ではないのですが、ストーリーものをやりたいという私の希望を知ってくださり、あるTV番組を電子書籍にするという仕事を依頼されました。番組の内容を漫画にして、携帯で読む事ができるというものです。携帯で漫画を読むってどんな感じなのかな〜と思っていたのですが、実際に見せてもらったら意外とストレスなく読めました。描き方も普通の漫画と一緒でコマ割して描いています。評判が良ければ本にもなるかもしれないので、そうなったらいいなと思っています。
加藤:それは楽しみですね。
では、ご自身のテイストを活かすめに大切にしている事などありますか?
田中:じっくり考えて描くことも大切ですがあまり考えすぎると頭が固くなって表現がマンネリ化してしまうので頭を柔らかくすることを心がけています。というか以前は頭が固くて肌は肌色、草は緑色と決めつけていたのですが、ふと「絵」だという事に気がついてもっと自由に描いてもいいのでは?と思うようになりました。仕事の場合そうはいきませんが・・・
自分が普段身につけない色を使ったり、すごくカラフルな世界にしてみたり自分の願望を絵にして満足しています。
私の作品は基本的に明るくてカワイイ感じですが、カワイイだけじゃないちょっと外した要素も取り入れるようにしています。
加藤:確かに田中さんの描く女の子は可愛くて魅力的ですよね。どこからイメージが湧くのでしょう?
田中:女の子が主人公の映画を見たり、本を読んだり・・・あと音楽を聞いた時、頭の中にイメージが浮かんできます。昔の白黒映画やカラーになりたての頃の映画好きなので、その頃のものや、あとは単純におしゃれでかわいくてハッピーな作品を見た時にもパっとイメージ浮かんだりします。
音楽からは歌詞だったりメロディーの雰囲気だったりその曲の世界観を表現します。
私が魅力的だな〜と思う女性は、周りに流されず自分の好きなことをまっとうしている女性なのでそういった女性を見るとすごく刺激を受けて絵に描いてみたくなります。
加藤:田中さん自身も好きな事をまっとうしている女性だと思いますが。
田中:ありがとうございます(笑)
以前はこれでいいのかな・・・と模索することが多かったのですが、最近「自分はでこれでやっていっていいんだ」と思うようになりました。
加藤:今後も、イラストと漫画を両方やっていかれるのですか?
田中:はい。イラストでは自分のイラストのキャラっぽさやテイストを活かした仕事が出来たらいいたと思います。漫画は、ずっとやりたかった事なので描き続けていきたいと思います。単純に可愛くてユルいものや、ちょっと不思議な感じのお話も描いてみたいです。少しずつ描き貯めていつか本が出せればな・・・と思っています。
田中麻里子さんの描かれた漫画が青林工藝舎発行「アックス」53号に掲載されています。次号54号(12月下旬発売予定)にも掲載されるのでそちらも要チェックです!
←サインを描いていただきました。初サインだそうです!