先日、NHKのある番組を観てびっくりした。日本の物理学者で電子顕微鏡の権威・飯島澄男という人が出てた。カーボンナノチューブというのを発見した人だそうです。「なんじゃこのススのようなゴミは?」というのが、テレビで見たカーボンナノチューブというものの印象ですが、世紀の大発見らしく、ナノテクノロジーの世界では大騒ぎ、そして、その特性の商用価値に目をつけた企業もその開発に躍起になっています。その電子顕微鏡を使う100万分の1ミリの世界が見えます。ダニどころじゃありません。地球に対してビー玉ぐらいの大きさが、そのナメートルの世界だそうです。実はここでそのカーボンナノチューブの話をするつもりはありません。調べてみて下さい。
 そのオッサン、実は、その電子顕微鏡を使って、金(ゴールド)を見たそうです。あの固くてピカピカした物質す。そうすると、金の微粒子がクルクルクルクル回転して動いてるんです。なんで動いているのかは分からない。解明されていません。とにかく、あの堅牢な物質も神様の視点で間近でみるとクルクルクルクルと振動していました。僕はその映像を見てびっくりしました。人間もその顕微鏡でみると多分、全く別の生物に見えるんだろうなと思いました。クルクルと動いてる微粒子の組織体で、空間と皮膚の境も曖昧で、握手した時なんかは、もうその人と合体してるような状態。想像は膨らむばかり。でも、たぶん、そうでしょ。絵を描いてる時にも、気持ちを込めるって物理的にできるんだろうなと思いました。そして、そのオッサン、「いろいろなものを見てると偶然に何かを発見することがあります。その様に偶然に何か宝物のようなものを発見する能力や才能はとても大切です」と言っていました。そういった能力を『セレンディピティ(Serendipity)』というそうです。ここで、また僕はびっくりしました。そんな単語があることに、です。
「セレンディピティ、セレンディピティ・・・、」最近、おまじないのように「セレンディピティ」って呟きながら、絵を描きます。 今中信一